どんな手段を使っても寝ることも必要です。

1.睡眠不足がもたらす事故

 

睡眠の書物を紐解きますとスリーマイル島原子力発電所事故の運転員やスペースシャトルチャレンジャーの管制員は睡眠不足であったといいます。真偽のほどは定かではありませんが睡眠不足が重大な事故を引き起こすことはあります。また、睡眠不足の運転手によるツアーバス事故、ニュースにならないいろいろな事故が睡眠不足を原因として起きていることは想像に難くありません。また、「俺は寝ていないなんだよ」という発言で東京証券取引所市場一部上場会社が消滅したこともありました。これほど睡眠確保は重要な問題となります。ある調査によると、日本人の大多数は慢性的な睡眠不足らしいのです。

 

2.ワイン通の出井さんも睡眠薬を使っていました

 

SONYCEOの出井伸之氏は、寝ることもCEOの仕事のうちだと著書「迷いと決断」で述べておられます。この中で、睡眠薬を使って寝たこともあったということです。睡眠薬の使用頻度は少なくなかったようで、睡眠薬の失敗談も書いています。どのような睡眠薬を使ったかわかりませんが、ワイン通の出井氏をして睡眠薬を使うということは、「寝酒は効果がない」ということを理解されていたからでしょう。いずれにしましても、睡眠薬を使っていたと堂々と描く出井氏の人柄が出ているような気がします。

ここで「寝酒と睡眠薬はどちらが睡眠にとって有用か」という質問を、専門家とそうでない方にすると、結論は正反対になります。私は現在飲酒しませんが、理由は「睡眠薬を服用しているから」といっています。どうしても酒を飲むときは睡眠薬の服用を止めます。実際のところ、医師が処方する医薬品を服用すると「飲酒不可」であることが多いのです。とはいえ、そんなことを言いますと、酒は百薬の長だから呑んでいいではないか、酒を飲むと眠れるよ、という話をしてくださいます。私の場合、酒を呑んだ場合眠れなくなることがあるため、どうしても寝坊をしてよい日の前日以外は飲まないことにしています。

では専門家は何をもって「睡眠薬のほうが良い」と判断するのかといえば「酒は第4層の眠りを奪う」言い換えるならば良質な睡眠を奪うということになります。人間は周期的に第4層、第3層、第2層、第1層の眠りを取ることにより翌日の活力にするのですが、第4層の眠りというのは一番深い眠りになります。これを確保することさえできれば睡眠不足感が減るというのが科学的見地のようですから、いかにして第4層の眠りを確保するか、第4層から第1層に向かうのに6時間から7時間程度の周期が必要ということから、必要とする睡眠時間を割り出すようです。

最後に睡眠薬入手の方法ですが、近くの医師が処方してくれます。何科でも構いません。ただし、他人には渡さないでください。睡眠薬(睡眠導入剤または不眠症治療薬)は向精神薬及び麻薬取締法に基づく管理物質ですから。

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